仕事で「共依存」という言葉に出会う機会があります。
お互いが過度に依存し合い、相手なしでは判断も行動もできなくなっている関係性のことです。支援する側がいないと不安になり、支援される側もそれを求め続ける。一見すると「仲が良い」ように見えて、実はどちらも苦しい状態です。
そういう関係を仕事の中で見ながら、ふと自分のことを考えました。
「私、パートナーがいないとしんどいな」
正直に言うと、パートナーがいないと心細くなります。仕事で疲れて帰ってきたとき、話を聞いてもらえる人がいるかどうかで、同じ疲れでも重さがまったく違います。休日に一人でいると、なんとなく落ち着かない。
これって、共依存なのかな——そう思ったことがありました。
でも少し立ち止まって考えてみると、どうやら違うようです。
共依存と、相互依存の違い
共依存は、「2人で1つの浮き輪にしがみついて、お互いに身動きが取れず沈みかけている状態」に近いと思います。相手がいないと機能できない。相手の気持ちや行動に自分の状態が左右されてしまう。そういう関係です。
一方で、相互依存は違います。それぞれが自分の船に乗って自分でオールを漕いでいる。でも、しんどいときはロープを繋いで引っ張り合える。そういう関係です。
私自身を振り返ってみると、仕事は自分でやっています。趣味も、考えることも、一人でできる部分はたくさんある。でも、しんどいときにパートナーに話を聞いてもらう。それで気持ちが整理される。そういう使い方をしています。
これは、依存ではなくて、支え合いだと思いました。
「頼る」ことへの後ろめたさ
医療の現場で働いていると、「自分がしっかりしなければ」という意識が強くなりがちです。患者さんを支える立場にいる以上、自分が弱ってはいけないような気がする。誰かに頼ることへの後ろめたさを、感じている人は少なくないと思います。
でも、頼ることと、依存することは別物です。
自分の軸がありながら、しんどいときに人の力を借りる。それは弱さではなくて、自分をきちんと扱えているということだと思います。自分が倒れてしまってからでは、誰かを支えることもできません。
「しんどい」と言える関係が、長続きする
パートナーに「今日しんどかった」と言える関係は、ありがたいことだと感じています。言ったからといって、全部解決するわけではありません。でも、言葉にするだけで少し軽くなる。それだけで十分なことも多い。
「パートナーがいないとしんどい」は、共依存のサインではないと思います。それは、支え合える関係がちゃんとあるということの、証明かもしれません。
自分の中に「頼りたい」という気持ちがあっても、それを責めなくていいと思います。その気持ちを、相手に素直に伝えられているなら、それはとても健全なことです。
【免責事項】本記事は筆者の個人的な体験に基づく記録です。特定の診断・治療・法的助言を行うものではありません。心身の不調が続く場合は医療機関、職場の問題は労働相談窓口など専門機関にご相談ください。
※この記事の原型はnoteに掲載しています。

