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「この環境から離れる」と決めた日——退職相談から部署移動までの正直な記録

2026 5/15
キャリア・環境リカバリー 職場ストレス対処
2026年5月7日2026年5月15日

こんにちは、きこです🌷

精神科で看護師をしながら、医療職の働き方について書いています。

「もう、ここでは頑張れない、、、」

「退職を考えているけど、何から動けばいいかわからない」

「部署移動か退職か、選択肢が見えない」

📌 この記事は、こんな方へ

・退職を考え始めたけれど、最初の一歩がわからない方

・部署移動という選択肢があり得るか、判断材料がほしい方

・「辞める」と「続ける」のあいだの動き方を知りたい方

「もう、ここでは頑張れない」

そう気づいてから、どれくらい経ったでしょう。

何かが大きく変わったわけではありませんでした。ただ、小さなことが積み重なって、ある日ふと、限界が静かにやってきました。

今回は、私が職場に退職の意思を伝えてから、部署移動という選択肢が生まれるまでの経緯を、正直にお話ししたいと思います。


目次

最初の一歩は、こっそり事務室へ

退職を真剣に考え始めたとき、最初にしたことは感情をぶつけることではありませんでした。

「まず情報を集めよう」——そう思って、こっそり事務室へ退職金の確認に行きました。

感情のまま動いて「あと少し待てばよかった」と後悔したくなかった。だから先に調べておこうと思ったのです。

📋 動く前に、まず確認しておきたいこと

退職金の金額と支給条件(勤続年数で段階が変わることが多い)/ 有給休暇の残日数と消化方法 / ボーナスの支給条件と在籍期間の関係。感情よりも先に数字を押さえる——これだけで、後悔の数がぐっと減ります。

長年見知った事務の方が、対応してくれました。私の様子を見て、その方はこう言いました。

「長くお勤めの方が、そんなことを考えないといけないなんて……」

その言葉に、胸がいっぱいになりました。やんわりと引き止めてもらい、看護のトップに一度相談してみてはどうかと、促されました。


「上司と話したくないから辞めたいのに」という矛盾

正直、気が進みませんでした。

私が抱えていた問題の根っこは、直属の上司にあったのです。その人と近しい人たちを通じて話をして、何かが変わるとは思えませんでした。むしろ、また何か言われるだけではないか、と思っていました。

それでも、やんわりと現状を伝えてみたのです。

すると、比較的話が通じそうな別の管理職に相談できることになりました。その方が上位の看護管理者へ話を持っていってくれることになって——思いがけず、部署移動という選択肢が浮かび上がってきました。

期待していなかった分、その展開は少し驚きでした。


「希望の部署は?」と聞かれても、答えられなかった

部署移動の話が進むなかで、「希望の部署はありますか?」と聞かれました。

でも、すぐには答えられませんでした。

長く同じ職場にいると、どの部署にも記憶があるのです。以前関わりがあって、苦手意識のある人がいる部署。嫌な出来事があった部署。「ここなら大丈夫」と言い切れる場所が、どこにも思い当たりませんでした。

最終的には、向こうから提案してもらった部署への移動を受け入れることにしました。

「ダメで元々。今よりましなら、それでいい」——そんな気持ちでした。


看護管理者に、初めて話せた

部署移動が決まる過程で、病院全体を見る看護管理者と直接話す機会がありました。

そこで、ずっと飲み込んできたことを、初めてきちんと話すことができました。業務時間外にかかってきた責任追及の電話のことも含めて(関連記事:業務時間外の「あなたのミスですか?」電話)、積み重なってきたことを、正直に伝えました。

話し終えたとき、看護管理者からこう言われました。

「その人には伝えません。部署移動までの約1ヶ月、あなたへの仕返しをしてくる可能性があるので」

⚠️ 管理する立場の人が、わかっていた

静かな言葉でしたが、重く響きました。「なぜ、それでも管理職として置き続けているのか」——その言葉が喉まで出かかりましたが、飲み込みました。問題のある管理職を把握しながら動かせない組織は、残念ながら珍しくありません。


知らなかった事実

その後、もうひとつ驚く話を聞かされました。

直属の管理職は、看護管理者から「スタッフへの声かけや気配りができていない」と、毎回注意されていたといいます。しかも以前いた別の部署でも、同じように関係がこじれて離職が続いたことで、今の部署へ異動させられてきていたと。

言葉が出ませんでした。

その管理職が来てから一年も経たないうちに、今の部署もぎくしゃくし始めていました。どれだけ頑張り続けても、ねぎらいの言葉は一度もありませんでした。しんどそうな同僚に声をかけ、手が回らない人の仕事を手伝い、自分の業務にプラスして動き続けた日々がありました。でも、見てくれる人がいない環境では、人はいつまでも頑張れないのです。

💡 それは意志の弱さではなく、環境の問題

頑張れなくなるのは、あなたが弱いからではありません。見てもらえない、評価されない、報われない環境が、人の力を奪っていくのです。そのことを、あの日初めて、言葉にして受け取ることができました。


決まった瞬間、肩の荷が降りた

部署移動が決まったとき、不思議な感覚がありました。

新しい部署がどうなるかはまだわかりません。うまくいくかどうかも、正直わからない。それでも「この環境から離れられる」という事実だけで、ずっと張り詰めていたものが、すっと抜けていく感覚がありました。

それほどまでに、今いる場所が重かったのだと——その瞬間に、気づきました。


同じ場所で苦しんでいる方へ

今の職場で消耗し続けているなら、まず小さな一歩だけ踏み出してみてもらえたらと思います。

🌿 最初の一歩は、小さくていい

退職金や有給の状況を、こっそり調べてみる。信頼できる人に話してみる。相談窓口に問い合わせるだけでもいい。ただそれだけでも、見える景色が変わることがあります。「ダメで元々」で動いてみた一歩が、意外と大きな転換点になることがあります。

おかしいのは環境であって、あなたではないのです。

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  • ▶ 業務時間外の「あなたのミスですか?」電話|看護師を追い詰める保身文化
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【免責事項】本記事は筆者の実体験に基づく一般的な情報提供であり、特定の診断・治療・雇用関係の法的助言を行うものではありません。職場の問題が深刻な場合は、労働基準監督署や専門の相談窓口にご相談ください。

※本記事のエピソードは、実際の経験をもとに、個人や施設が特定されないよう複数の事例を組み合わせ、内容を一部改変しています。

🌱 さいごに

辞めたい人だけが、備えるわけじゃありません。

いまの職場をできるだけ長く続けたい人ほど、「いつ何が起きてもいい次の手」を、そっと準備しておくこと——。

それが、いちばん心が楽になる道だと、私は思っています。

この記事が、あなたの「いつか」のとなりに、ほんの小さな「次の手」を置くきっかけになれたら嬉しいです🌷

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  • 「強くなれない自分」を責めていた18年。HSP医療職が壊れずに働き続けるための地図
  • 「気持ちがわかる」は武器にも落とし穴にもなる

この記事を書いた人

なぎのアバター なぎ

🐢 ナギ(作業療法士)
作業療法士18年・整体師。7年のダブルバインド環境で体重が7kg減り、転職を決意した当事者。HSP気質。「逃げることも選択肢のひとつ」と伝え続けています。

🐰 キコ(精神科看護師)
精神科看護師。働きながら通信制看護学校を卒業し校長賞を受賞。退職相談を経て部署移動を選んだ当事者。夫ナギとともに、医療職のリアルな回復・働き方を発信中。

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