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疲れた現代人に「回復の技術」を届ける | メディカルリカバリーラボ
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7年間、辞められなかった。「辞めたい」と感じた医療職が、後悔せずに動き出すための5ステップ

2026 5/15
転職・キャリアチェンジ
2026年4月29日2026年5月15日
転職を考える医療職:カメとウサギのキャラクター

こんにちは、きこです🌷

精神科で看護師をしながら、医療職の働き方について書いています。

「辞めたいけど、辞められない、、、」

「もう7年も同じこと考えてる気がする」

「動き出すって、どうやって?」

📌 この記事は、こんな方へ

・「辞めたい」と思いながら、何年も動けずにいる方

・後悔しない動き出し方の、具体的な順番を知りたい方

・感情的に決めるのではなく、段階を踏みたい方

「もう、この職場を辞めたい」

私が初めてその言葉を意識したのは、いつごろだったでしょうか。気づいたときには、体重がじわじわと落ち始めていました。

七年間、ダブルバインドの環境にいました。「なんかおかしい」という感覚はずっとあったのです。でも「自分が弱いんだ」「もう少し頑張れば慣れる」と思って、ずっと蓋をしていました。その七年間、私はほとんど動けませんでした。

あのとき、もっと早く動いていれば——今になって、本当にそう思います。同じように「辞めたい」と感じながら動けずにいる方に向けて、私が実際にたどった五つのステップと、振り返って「こうすればよかった」と思うことを書いておきたいと思います。


目次

気づくのに、七年かかった

最初のステップは、行動ではなく自覚でした。

私は七年間、自分の心の変化にすら気づけていませんでした。「最近ちょっと疲れているな」と思っていたら、気づいたら体重が七キロ落ちていた。疲れているのではなく、消耗していたのです。その違いを自覚するのに、七年かかりました。

⚠️ こんなサインが出ていたら、心はもう「次の手」を求めている

朝、職場に向かう足が重い。業務中、深く息を吸うのを忘れている。帰宅後も明日の人間関係が頭から離れない。休日も仕事の不安が消えない。以前は楽しかった業務が、苦痛になっている。

当てはまるものが多いほど、信号はもう赤に近づいています。

「私、もうこの職場のことが好きじゃないんだな」と、自分の言葉として口に出せたとき、ようやく次の行動が考えられるようになりました。私はこれだけで一年以上かかったのです。「なぜこんなに時間がかかったのだろう」と後から思いましたが、当時は本当に見えていませんでした。


感情が動いているときこそ、数字から入る

辞めたい気持ちが固まってきたとき、私が最初にやったのは情報収集でした。感情が動いている状態で、そのまま行動してはいけない。これは実体験として、強く言えます。

多くの医療機関では、勤続年数に応じて退職金が段階的に上がります。あと数ヶ月待つだけで支給額が大きく変わるケースもある。有給の残日数も、買い取り制度があるかどうかも、意外と知らないまま動いている人が多いのです。

📋 動く前に確認しておきたい4つのこと

① 退職金の金額と支給条件——勤続年数によって段階的に増えることが多い。事務部門への確認が確実。

② 有給休暇の残日数と消化方法——退職日までに消化できるか、買い取り制度があるかを確認する。

③ ボーナスの支給条件——在籍期間と支給日の関係を把握しておくと損失を避けられる。

④ 退職時に必要な書類——離職票・源泉徴収票・健康保険関連の書類など、いつ何が必要かを事前に確認する。

「知ってから決める」と「知らずに決める」では、得られる金額が数十万円単位で変わることもあります。感情が動いているときほど、まず数字を見る。あのころの私への、反省でもあります。


「退職しかない」は、思い込みかもしれない

辞めたい気持ちが強くなると、視野が狭くなります。「退職しかない」と思い込んでしまう。私もそうでした。でも実際は、組織のなかに別の手が残っていることも、少なくないのです。

別の病棟への異動、勤務形態の変更、担当業務の調整——こうした選択肢が、まだ残っていないかを一度確認してみてほしいと思います。「この職場に居続けること」と「今の状況を変えないこと」は、別の話だから。

「直属の上司には相談したくない」——私もそうでした。その場合は、事務部門・人事部門・別部署の管理職など、相談ルートを変えてみると動きやすくなります。事務の方は退職手続きを多く扱っているため、社内の事情に詳しく、意外と親身に話を聞いてくれることもあります。

👉 関連:「この環境から離れる」と決めた日——退職相談から部署移動までの正直な記録


転職市場は、眺めるだけでよかった

社内での選択肢を探りながら、同時に外部の転職市場の状況も把握しておく。私はこれをやるのが遅かった、と今でも思います。

転職サイトは複数登録して、求人の傾向をつかむだけでいい。医療職専門のエージェントに登録すれば、非公開求人や条件交渉のサポートも受けられます。可能なら同業の知人から職場のリアルな情報を聞いておくのが、いちばん精度が高い情報源です。

転職を即決する必要はありません。「今、自分にはどんな選択肢があるか」を可視化しておくことが、心の余裕を生んでくれます。あのとき、求人を眺めているだけで、少し息が楽になったのを、はっきり覚えています。「逃げ道がある」と思えるだけで、今日の職場での振る舞いが変わってくるのです。


動き出した人だけに見える景色がある

完璧な転職先を見つけてから動こうとすると、結局動けないまま時間だけが過ぎていきます。私がまさにそうでした。七年間、ずっとそうだったのです。

「とりあえず情報を取りに行く」「とりあえず登録してみる」「とりあえず話を聞きに行く」——この小さな一歩が、景色を変えてくれました。動き出してから初めて見えるものがある、ということを、あのとき身をもって知りました。

🌿 動き出した人だけに見えてきたこと

求人が、想像以上にたくさんあること。自分の市場価値が、思っていたより高いこと。「逃げる」ではなく「選ぶ」という感覚に変わっていくこと。心に余裕ができて、現職での振る舞いまで自然と変わってくること。

動いてみないと見えない景色が、必ずあります。これは私が三回の転職を経て、毎回感じたことです。


後悔しないために、覚えておいてほしいこと

💡 退職の意思は、正式に決まってから伝える

早すぎる相談は、引き止めや人間関係のトラブルにつながります。私は一度、これで失敗したことがあります。「辞めようかな」という段階では、誰にも言わない。それくらい慎重でちょうどいいと思っています。

💡 退職交渉は、感情ではなく事実ベースで

感情的なやり取りは、退職金や有給消化の交渉で不利に働きます。書面ベースのやり取りを意識すること。感情が動いているときほど、言葉を選ぶ余白を、自分のなかに残しておく必要があります。

💡 「ダメで元々」でいい

新しい環境が、必ずしも理想どおりになるとは限りません。「とりあえず今の環境から離れられればいい」「ダメならまた次を探せばいい」——このマインドが、最初の一歩を後押ししてくれます。動かなければ、その経験すら得られなかった。動いたからこそ、次の判断材料が手に入るのです。


まとめ

「辞めたい」と感じたとき、いきなり退職に踏み切る必要はありません。順番に進めれば、後悔のない動き方ができます。

  1. 自分の「嫌い」に気づく(サインを無視しない)
  2. 情報収集を先行させる(退職金・有給・ボーナス・書類)
  3. 社内の選択肢を確認する(異動・勤務変更・相談ルート)
  4. 転職市場を眺めてみる(登録するだけでいい)
  5. 小さな一歩を踏み出す(完璧を待たない)

私は七年間、ダブルバインド環境のなかで、このステップをほぼ踏めずにいました。体重が落ちてから、ようやく動いた。もっと早く動いていれば、違う選択ができたかもしれません。

医療職は専門性が高く、市場価値のある仕事です。今の職場が合わないと感じるのは、あなたが弱いからではなく、環境とのマッチングがうまくいっていないだけかもしれません。自分のキャリアを大切に、自分らしく働ける場所を、ゆっくり丁寧に探していけたらと思います。

📚 参考・引用文献

  • 厚生労働省「令和4年 雇用動向調査結果の概況」(https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/23-2/)
  • 公益社団法人 日本看護協会「看護職の労働実態調査2021年」(https://www.nurse.or.jp/nursing/shuroanzen/jittai/)
  • 厚生労働省「退職に関する法令・手続き」(https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/)

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【免責事項】本記事は筆者の臨床経験と当事者視点に基づく一般的な情報提供であり、特定の診断・治療・雇用関係の法的助言を行うものではありません。心身の不調が続く場合は医療機関、職場の問題は労働相談窓口など専門機関にご相談ください。

🌱 さいごに

辞めたい人だけが、備えるわけじゃありません。

いまの職場をできるだけ長く続けたい人ほど、「いつ何が起きてもいい次の手」を、そっと準備しておくこと——。

それが、いちばん心が楽になる道だと、私は思っています。

この記事が、あなたの「いつか」のとなりに、ほんの小さな「次の手」を置くきっかけになれたら嬉しいです🌷

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この記事を書いた人

なぎのアバター なぎ

🐢 ナギ(作業療法士)
作業療法士18年・整体師。7年のダブルバインド環境で体重が7kg減り、転職を決意した当事者。HSP気質。「逃げることも選択肢のひとつ」と伝え続けています。

🐰 キコ(精神科看護師)
精神科看護師。働きながら通信制看護学校を卒業し校長賞を受賞。退職相談を経て部署移動を選んだ当事者。夫ナギとともに、医療職のリアルな回復・働き方を発信中。

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